詫び状の例文と書き方（お客様/返金）

同じ失敗でも返金は重い

販売でもサービス提供でも、事業者が何かのミスで返金をするというのは、経営サイドからすれば非常に重大な事案です。単に代替品や返品、あるいは謝罪とは違って確実に会社に損害を与えることだからです。事業者としては、絶対に避けなければならない返金ですが、どうしてもそうならざるを得ない場合、詫び状は原則手短に、事務的であるが丁寧で簡潔に事態を収拾する心構えで取り組む姿勢が求められます。

それだけ、「受け取ったお金を相手に返す。」というのは、商売では厳しい信用を失うことなのです。

お客様は帰ってこないことを考える

まず前提として、返金したらそのお客様は2度とそのサービスや会社の製品、あるいは購買を考えることはないでしょう。問題は、返金であっても収まらないお客様のお怒りです。単なるお客様の手違いや勘違いなら、丁寧な対応と迅速な処理で事なきを得るでしょう。しかし詫び状を一緒に付けるということは、それだけの不祥事を会社内で行ったという意味でもあります。

対応次第で、会社のイメージ戦略

返金におけるお客様への詫び状の本来の意味は、「意図的であるかどうか？」の説明や言い訳ではなく、会社の姿勢をお客様に見せることです。通常返金は、お客様への指定口座に振り込まれると思います。従い詫び状送付は、送金よりも早い段階で相手に届いていなければ、何の効果も意味もありません。

手短にしかし丁寧・慎重に！

原則として長々と謝罪文を書く必要はありません。これはお客様が「返金」と引き換えに事態を収めてくれるというだけですから、簡潔に事情を短文で説明し、後は事後処理をどうやって行うのか正確に記述しておくことです。絶対に使っていけない文言は、「またのご利用を心よりお待ちしてます。」です。くれぐれもお客様の気持を代弁してあげるというような、余計な言葉は慎むべきですね。逆に、誤送金や誤集金であれば素直に事情を書いて、普通に謝るだけで充分です。

詫び状の例文の書き方（お客様/返金）

2016年●●月●●日
●●●●様

●●●●株式会社
会計管理収納部
担当●●●●

弊社ご利用に関するお詫び

謹啓　この度は、日頃からご利用頂いておりました弊社支店における不手際で、お客様に大変不愉快な思いと、多大なるご迷惑をお掛けしたことを、心より深くお詫び申し上げます。これを機に社の規定をもう一度再考し、再発防止に努めて参ります。

ご返金は、誠に勝手ながら別紙の振込先をご記入頂き、弊社にご返送して頂けたら幸いに存じます。この度は、本当に申し訳ありませんでした。

謹白

2016年●●月●●日
●●●●様

●●●●株式会社
会計管理収納部
担当●●●●

弊社ご利用料金ご返金に関して

粛啓　この度は弊社サービスを普段からご利用いただき誠に有難うございます。早速ではございますが、●●月●●日にご送金していただいた、弊社サービス●●●●●●●に於ける、●●月分ご請求内容が、正規である本社規定料金とは違っていることが、弊社内調査にて判明したしました。つきましては、早急にお客様のご指定口座に、差額分をご返金させていただきますので、別紙指定口座に口座番号及びご署名を頂きまして、弊社にご返送下さいますようお願い申し上げます。

この度は、多大なるご迷惑をおかけ致しましたこと、心よりお詫び申し上げます。

粛言