恐縮至極 の使い方と例文

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恐縮の間違った解釈に気を付けよう

日本語の面白い点ですが、肝試しなどで使う言葉は「怖かったです」、親や親族から叱られたら「うちの家族は怖い」と、「怖い」という言葉を使います。一方で、夫婦であれば「僕は恐妻家なんだよ。」と「恐怖」の「恐」を使います。怖い話というよりも恐怖の話と表現した方が、「怖い」よりも「恐い」は恐れ慄いている様子が理解できるかと思います。

従って、この「恐縮至極」というのは、自分を最も下にして遜って、地位や名誉も顧みない事を表しているのです。ビジネスでこの言葉が出てくるシチュエーションは、実に稀でよほどの失態をして、関係者から非難され指摘された時の謝罪文ぐらいしか見ることは無いと思います。

ありがとうの代用ではありません

様々な場所で、「恐縮です。」という言葉は使われています。友人同士でも、全く知らない赤の他人などの初対面であっても、気兼ねなく使われています。おそらく「申し訳ない」という意味で使っているでしょうが、「ごめんなさい」よりも、自分の立場を一歩下がる必要が無いため、使いやすい言葉なんだろうと思います。

しかしながら何か親切にされて「恐縮です。」と言われるよりも、素直に「ありがとうございます。」言われた方が、気持ちはよほどこもっている印象を受けます。ですから商売でもビジネスでも、書面に「恐縮いたします。」と使う時は、ある程度気心がしれた相手などに、言葉をくだけて記述できる時だけに使えるというわけです。

肯定と自戒の意が強い表現が恐縮至極

「恐縮です。」でも、相手に対してして頂いた配慮が大きく、不遜に思える場合に「至極」を付けます。極め付けという言葉を付けて、それは絶対間違いありませんという意思表明ですね。つまり文章を短く、内容を詳細に書かなければならないような始末書、あるいは組織全体の不始末における謝罪文、不特定多数に対しての失礼を行った場合の謝罪などに、「恐縮至極」が使われます。

場合によって全く気持ちが伝わらない

感謝をするべき対象を前に、まず素直に「有難うございます。」と言えないのなら、ビジネスとしては最初の前提が間違っているでしょう。感謝は感謝、謝罪は謝罪と反省というように、明確な区別があってその補足は反復ですから、出来るだけ避けなければなりません。

恐縮至極 の用例・例文

例文:1

この度は多大なるご迷惑を御社の大切なお客様に対し、誠に配慮の至らない不始末、無礼を働き、私自身恥ずかしい思いで今一杯です。同僚の指摘にあった助言に於いても、その事実からして然るべき処分は恐縮至極に拝受いたしたく存じます。

例文:2

今回の私の不規則で配慮の欠けた発言等は、如何なるご批判も甘んじて受ける覚悟でございます。関係者及び不愉快、心を傷つけなされました各方面の方々には、恐縮至極、潔く自省と痛恨の念を禁じ得ません。

用例:1

「今回の件は、大変申し訳ないと思う。恐縮至極だがお詫びの品を是非とも受け取っていただきたい。」

用例:2

「私どものような小さなところに、このような身に余るご配慮を頂くなど、恐縮至極の思いです。」

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